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医療・介護ニュース

脳卒中ケアユニット10県でゼロ、1月現在-二次医療圏の7割で未整備、ミーカンパニー

2021年10月15日 15:10

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 脳梗塞やくも膜下出血など急性期の脳血管障害の患者を受け入れ、高度な治療を行う脳卒中ケアユニット(SCU)が、青森や山形など10県で整備されていないことが医療データベース事業「ミーカンパニー」(東京都港区)の調べで分かった。【兼松昭夫】

 これに対し、人口10万人当たりの病床数が最も多いのは高知県で、ミーカンパニーでは「医療資源の地域格差が感じられる」としている。

 SCUは、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の患者を受け入れる高度治療室。神経内科か脳神経外科の経験が5年以上ある専任の医師、看護師、「脳血管疾患等リハビリテーション」の経験がある専任の理学療法士か作業療法士らのチームで早期治療を行う。

 ミーカンパニーでは、全国の地方厚生局への届け出件数(1月現在)などから、都道府県や二次医療圏ごとにSCUの整備状況を調べた(福島県は除外)。

 それによると、人口10万人当たり病床数のトップ3は高知県4.06床、福井県2.75床、長野県2.51床の順。これに対し、青森、山形、新潟、山梨、岐阜、和歌山、鳥取、島根、大分、沖縄の10県ではSCUがゼロだった。

 また、二次医療圏別では全国の235圏域でSCUがなかった。これは全335圏域の7割超に当たる。

脳卒中ケアユニット 人口10万人当たり病床数


SCUEL DATA REPORT Vol.10「脳卒中ケアユニット病床の今」(ミーカンパニー)を基に作成

出典:医療介護CBニュース