閉じる

医療・介護ニュース

職場感染が未だ発生、テレワーク・時差出勤推進を-コロナ会議専門家意見、医療機関などで発生報告も

2021年10月15日 14:00

印刷

 東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議(第67回)が14日、都庁で開かれた。公表された「専門家によるモニタリングコメント・意見」では、「職場での感染が未だ発生している」と指摘。事業者に対し、テレワークや時差出勤、オンライン会議、3密を回避する環境整備などを推進するよう求めている。【新井哉】

 コメント・意見では、新規陽性者数の7日間平均について、8月下旬から連続して減少し、13日時点で約86人/日となったことを説明。また、医療機関や高齢者施設などでの感染者の発生が引き続き報告されていることを取り上げ、「ワクチンを2回接種した職員及び患者や入所者も、基本的な感染防止対策を徹底する必要がある」との見解を示している。

 濃厚接触者における感染経路別の割合については、同居する人からの感染の割合が66.3%で最も高かった。施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、病院、保育園、教育施設など)・通所施設の割合は15.8%、職場は7.7%、会食は2.5%となっている。

 入院患者数については、前回(6日時点)の751人から13日時点で480人と減少したことを説明している。また、入院期間が長期化することが多い70歳代以上の割合が上昇傾向にあることを取り上げ、「感染防止対策の徹底、ワクチン接種の推進が求められる」と指摘。10歳代以下の入院患者も継続して発生していることにも触れ、「保育園や学校等での感染拡大に備える必要がある」としている。

 重症患者(人工呼吸器またはECMO使用)は、13日時点で前回よりも34人少ない43人となっている。5日から11日までの1週間に、新たに患者9人(前週は18人)が人工呼吸器を装着した一方で、30人(同38人)が人工呼吸器から離脱した。人工呼吸器使用中に死亡した患者が7人(同14人)いた。この期間に新たにECMO(体外式膜型人工肺)を導入した患者は2人いた。離脱した患者は5人いた。13日の時点で10人がECMOを使用している。

 重症患者の年代別の内訳については、50歳代が23人、60歳代が10人、40歳代が6人、70歳代が2人、80歳代、90歳代がいずれも1人となっており、40-60歳代が重症患者全体の約91%を占めている。

出典:医療介護CBニュース