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医療・介護ニュース

手足口病が6週連続増加、九州4県で警報基準値超-「流水と石けんでしっかりとした手洗いを」

2021年10月05日 13:50

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 手や足などに水疱性の発疹が現れる手足口病の患者報告数が4県で警報基準値を上回っていることが5日、国立感染症研究所が公表した9月20日から26日までの1週間(第38週)の患者報告(小児科定点医療機関約3000カ所)で分かった。【新井哉】

 この週の全国の1医療機関当たりの患者報告数は、前週比22.5%増の0.98人で、6週連続で増加した。都道府県別では、大分(8.44人)、福岡(8.08人)、熊本(5.58人)、宮崎(5.08人)で警報基準値(5.0人)を上回っている。

 九州で流行が本格化しつつあり、この週は鹿児島を除く6県で前週よりも増えている。 福岡県感染症発生動向調査感染症週報(第38週)では、例年の同時期よりも多くなっていると指摘。手足口病には予防のための有効なワクチンや治療薬がないことや、症状改善後も比較的長い期間、便の中にウイルスが排泄され、感染しても発病しないままウイルスを排泄している場合もあることを取り上げ、「予防のためには、日ごろから流水と石けんでしっかりとした手洗いをすることが大切」などとしている。

 手足口病は、水疱性の発疹を主な症状とした急性ウイルス性感染症で、乳幼児を中心に夏季に流行することが多い。原因病原体はコクサッキーウイルスやエコーウイルス、エンテロウイルスなどで、感染から3-5日の潜伏期間後、口腔粘膜や手のひら、足の甲・裏などに2-3ミリの水疱性発疹が現れる。飛沫や接触によって感染する。

出典:医療介護CBニュース