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医療・介護ニュース

コロナ中等症患者の入院判断は現場の医師が、日医会長-「全国に緊急事態宣言を発令する強い措置を」

2021年08月04日 20:00

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 日本医師会の中川俊男会長は4日の記者会見で、新型コロナウイルス感染症患者の入院について、中等症2はもちろん、中等症1の患者も、現場の医師が重症化のリスクが高いと判断すれば入院の対象とすべきであり、これを明確化するため、事務連絡の発出を政府に要請するとの考えを明らかにした。【齋藤栄子】

 首都圏を中心とする感染者急増を受けて、日医は7月29日、日本病院会など9団体と連名で「新型コロナウイルス感染症の爆発的拡大への緊急声明」を出した。3日には、菅義偉首相や田村憲久厚生労働相ら政府と、医師会や病院団体などとの意見交換が行われ、この声明に基づいて、全国的な緊急事態宣言の発令により、より強力な感染防止対策を徹底することを要請した。 しかし、2日に重症者や重症化リスクのある患者に限って入院を受け入れるという政策転換についての報道を受けて、入院できない中等症患者の急変の発見が遅れて重篤化する恐れや、心配の声が多数寄せられているとの現状を説明した。 中川会長は、入院を重症化リスクの高い者に重点化することも可能だとする政府の説明について、中等症の患者を自宅療養に限定するものではなく、自宅以外にも選択肢はあることから、説明が「舌足らずだったのではないか」との見方を示した。

出典:医療介護CBニュース