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医療・介護ニュース

RSウイルス感染症流行続く、27都道県で患者増-三重が最多、手洗いの励行など呼び掛けも

2021年07月13日 12:55

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 乳幼児に肺炎などを引き起こすRSウイルス感染症の流行が続いている。1週間当たりの全国の患者報告数は8週連続で増えており、27都道県で前週の報告数を上回っている。【新井哉】

 国立感染症研究所が公表した6月28日から7月4日までの週の全国の定点医療機関当たりの患者報告数(小児科定点医療機関約3000カ所)は、前週比約6.7%増の4.13人で、定点当たりの報告数に変更された2018年以降で最も多い報告数となっている。

 都道府県別の患者報告数は、三重が16人で最も多く、以下は、福井(12.3人)、和歌山(10.37人)、宮城(10.34人)、高知(8.32人)、石川(7.86人)、山口(7.8人)、大分(7.56人)、山形(6.83人)、静岡(6.64人)、岐阜(6.38人)、富山(6.34人)、東京(6.1人)などの順だった。

 三重県感染症情報センターのサイトでは、RSウイルス感染症をトピックスで取り上げ、手洗いを励行し、日常的に清潔を保つよう呼び掛けている。宮城県感染症発生動向調査情報では、過去10年間のピーク時を上回っていると指摘。「感染者のせきやウイルスの付いた手やおもちゃなどを触ったり、なめたりすることで感染するとされていることから、小児のいる家庭や保育施設などは注意が必要」としている。

 RSウイルスは、呼吸器感染症の1つで、感染から2-8日後に上気道炎、気管支炎、細気管支炎、肺炎などの症状が現れる。患者のほとんどは軽症で済むが、小児を中心に重症化するケースもある。予防方法は、手洗いやマスクの着用、子どもが日常的に触れるおもちゃなどを消毒することなどが有効とされている。

出典:医療介護CBニュース