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医療・介護ニュース

自宅療養する陽性者等への訪問看護対応マニュアル作成-日本訪問看護財団

2021年07月06日 16:30

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 日本訪問看護財団は1日、「訪問看護師による自宅療養者への対応マニュアル」(第1版)を公表した。全国の訪問看護師が保健所や医師等と協力し、新型コロナウイルス感染症により自宅療養する陽性者や濃厚接触者に対して適切に関わることができるように、マニュアルの活用を求めている。【齋藤栄子】

 財団は、感染拡大時期において医療機関への入院調整が困難だったことなどによる自宅療養者等について、地域によっては必要な医療を十分受けることができない陽性者が増加したと作成趣旨で説明している。医師と連携の上で訪問看護師が委託を受け、自宅療養者を支援したが、特に関西地区では医療崩壊となり、入院できないまま自宅で死亡する療養者が見受けられ、訪問看護師に大きな負担となったケースもあった。 マニュアルは、▽事前の体制整備▽初回訪問までの準備▽訪問▽隔離解除or入院時-の4項目に整理。保健所あるいは医師から、自宅療養中の陽性者への訪問看護要請が入った場合に収集する基礎情報の項目や、訪問看護要請を受諾した場合の電話問診の項目などを表にして、実務で活用できるチェック欄を付けて表に整理している。 事前の体制整備では、あらかじめ地域の訪問看護の団体などで、自宅療養する陽性者等が発生した時の対応体制をある程度定めておくとよいとし、利用者が陽性者となり自宅療養している場合は継続して訪問するとよいが、訪問看護ステーションを利用していない場合を想定し、陽性者対応が可能な訪問看護ステーションをあらかじめリストアップしておくことを勧めている。また、入院困難・待機者が発生した場合の対応について、保健所・地区医師会・市町村との協議により、対応の在り方をあらかじめ合意しておく。 財団のホームページではマニュアルの他に、概要版や「看護師の訪問を受ける方へ」のリーフレットなども掲載している。

出典:医療介護CBニュース