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医療・介護ニュース

重度の気分落ち込みある人らワクチン忌避割合高い-国立精神・神経医療研究センターが研究成果公表

2021年06月29日 17:30

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 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター(NCNP)はこのほど、NCNPトランスレーショナル・メディカルセンターの大久保亮室長らの研究グループが、新型コロナウイルスワクチンに関する大規模なインターネット調査を実施し、「ワクチン忌避者は全体で11.3%であった」などの知見を明らかにしたと発表した。この研究の成果は、国際医学雑誌「Vaccines」オンライン版に掲載された。【新井哉】

 大久保室長、福島県立医科大臨床研究イノベーションセンターの吉岡貴史助教、大阪市立大大学院公衆衛生学の大藤さとこ准教授、聖路加国際病院の松尾貴公医師、大阪国際がん研究センターの田淵貴大副部長らの研究グループは、新型コロナウイルスワクチンに関して「ワクチンを打ちたくない」と答えた人(ワクチン忌避者)の割合と、関連する要因を明らかにするために、2月に全都道府県から2万6000人が参加するインターネット調査を実施した。

 調査の結果、ワクチン忌避者の割合に関しては、若年女性(15.6%)から高齢男性(4.8%)まで、年齢・性別で大きなばらつきがあったことが判明。ワクチン忌避の理由として、約7割の人が「副反応の心配」、約2割の人が「効果があると思わないこと」を挙げていた。

 また、▽1人暮らし▽100万円未満の所得水準 (100万円以上600万円未満が基準)▽政府、コロナ政策への不信感がある人▽重度の気分の落ち込みがある人-などについては、「ワクチン忌避者の割合が高かった」と説明している。

 今回の研究の結果は、こうした人に対して「ワクチンの信頼性を高めるような支援」が必要であることを示していると説明。例えば、「ワクチンに対する信頼性が、新型コロナウイルスに対する不適切な情報(副反応に関する根拠に基づかない情報など)によって損なわれていることについての情報提供」「ワクチンを打つことが地域や社会の健康と回復につながるというワクチン接種に対するポジティブな感情を引き起こすようなメッセージを増やすこと」が必要と考えられるとしている。

出典:医療介護CBニュース