2021年06月01日 19:10
全国社会福祉協議会はこのほど、全国の福祉人材センター・バンクに登録している求職者および求人事業所を対象とする、ウェブ調査の結果を公表した。【齋藤栄子】
調査は、福祉人材の不足が長期化する中、多様な人材の参入促進を図るため求職者の就労意向などを明確化し、人材確保につなげることを目的とする「多様な人材の活用促進に向けた事業所の採用活動の展開についての調査研究事業」で行われた。 調査期間はいずれも2020年11月27日-12月11日で、回答数は求職者が1,142人、求人事業所は1,557事業所。また、求人事業所の調査結果などから8事業所を選定して、オンラインによるヒアリング調査を実施した。 求職者の調査結果では、希望する雇用形態は正規職員が59.1%で最多。希望する職種は、「介護職員・ホームヘルパー」が51.6%、「相談・支援・指導員」が49.3%の順。就職先を選ぶ上で重視することは、「給与・手当」が56.6%、「通勤が便利・通勤時間が短い」31.2%などで、全体では仕事内容よりも労働条件を重視した結果になった。一方、女性の30歳代と40歳代では、「勤務時間帯・曜日」を重視し、男性の60歳代では「通勤が便利・通勤時間が短い」「仕事の内容」が多かった。 就職先を選ぶ時に不安に思うことの質問では、「職場の人間関係は円滑か」が77.1%で最も多く、次いで「自分の知識やスキルは十分か」が39.6%、「自分の希望する仕事ができるか」が38.1%の順だった。 事業所への調査で、2018年度の「多様な人材の採用」の状況を聞いたところ、採用人数が0人であった割合が、▽外国籍の方91.8%▽障害のある方88.5%▽福祉系学校以外の新卒者82.2%▽副業・兼業として働いている方80.4%▽定年退職者・アクティブシニア63.7%▽子育てや介護を担っており、配慮を必要としている方59.8%-などの結果だった。 全社協は、「調査結果を見る限り、福祉事業所における多様な人材の受け入れや、そうした人材に活躍してもらうための環境整備は、これからが正念場」で、事業所が個々に努力するよりも、全国の多様な実践を多くの関係者が共有し、連携して取り組む方が効果的だとしている。
調査は、福祉人材の不足が長期化する中、多様な人材の参入促進を図るため求職者の就労意向などを明確化し、人材確保につなげることを目的とする「多様な人材の活用促進に向けた事業所の採用活動の展開についての調査研究事業」で行われた。 調査期間はいずれも2020年11月27日-12月11日で、回答数は求職者が1,142人、求人事業所は1,557事業所。また、求人事業所の調査結果などから8事業所を選定して、オンラインによるヒアリング調査を実施した。 求職者の調査結果では、希望する雇用形態は正規職員が59.1%で最多。希望する職種は、「介護職員・ホームヘルパー」が51.6%、「相談・支援・指導員」が49.3%の順。就職先を選ぶ上で重視することは、「給与・手当」が56.6%、「通勤が便利・通勤時間が短い」31.2%などで、全体では仕事内容よりも労働条件を重視した結果になった。一方、女性の30歳代と40歳代では、「勤務時間帯・曜日」を重視し、男性の60歳代では「通勤が便利・通勤時間が短い」「仕事の内容」が多かった。 就職先を選ぶ時に不安に思うことの質問では、「職場の人間関係は円滑か」が77.1%で最も多く、次いで「自分の知識やスキルは十分か」が39.6%、「自分の希望する仕事ができるか」が38.1%の順だった。 事業所への調査で、2018年度の「多様な人材の採用」の状況を聞いたところ、採用人数が0人であった割合が、▽外国籍の方91.8%▽障害のある方88.5%▽福祉系学校以外の新卒者82.2%▽副業・兼業として働いている方80.4%▽定年退職者・アクティブシニア63.7%▽子育てや介護を担っており、配慮を必要としている方59.8%-などの結果だった。 全社協は、「調査結果を見る限り、福祉事業所における多様な人材の受け入れや、そうした人材に活躍してもらうための環境整備は、これからが正念場」で、事業所が個々に努力するよりも、全国の多様な実践を多くの関係者が共有し、連携して取り組む方が効果的だとしている。