2019年08月09日 19:10
日本病院会(日病)は、2020年度の税制改正に関する要望書を根本匠厚生労働相に宛てて出した。現在は非課税の診療報酬を課税とするか、診療に関わる設備や材料の仕入れを非課税扱いにするといった税制措置を講じることにより、医療機関が控除対象外消費税を負担しないような抜本的な対応を求めている。【松村秀士】
要望書では、19年度の税制改正大綱で控除対象外消費税を診療報酬で補填する現行の仕組みをより精緻化するとされたが、病院ごとの状況に応じて発生する控除対象外消費税の問題を診療報酬での対応だけで完全に解決することには、「疑問が残る」と指摘している。
また、病院ごとに発生する控除対象外消費税を診療報酬に完全に上乗せする仕組みになれば医療機関の負担は解消されるが、その方法は健康保険料の支払いなどを通じて患者が負担することと同義だと強調。診療報酬によって控除対象外消費税の問題を解決する方法は、国民負担の観点で診療報酬を課税化する方法と実質的に差異はないとした。
その上で、いずれの解決方法を採用するかについては、「公平性・中立性・簡便性という観点から検討されるべきだ」とし、抜本的な解決策を講じるよう求めている。
■診療報酬に関する事業税、非課税措置の継続なども要望
要望書ではまた、地域医療の重要な担い手という意味で民間病院は公立・公的な病院と変わらないとし、診療報酬に関わる事業税の非課税措置を継続するよう要望。さらに、開設者を問わず、全ての民間医療機関が事業税の非課税措置の適用を受けられるような仕組みも求めている。
要望書では、19年度の税制改正大綱で控除対象外消費税を診療報酬で補填する現行の仕組みをより精緻化するとされたが、病院ごとの状況に応じて発生する控除対象外消費税の問題を診療報酬での対応だけで完全に解決することには、「疑問が残る」と指摘している。
また、病院ごとに発生する控除対象外消費税を診療報酬に完全に上乗せする仕組みになれば医療機関の負担は解消されるが、その方法は健康保険料の支払いなどを通じて患者が負担することと同義だと強調。診療報酬によって控除対象外消費税の問題を解決する方法は、国民負担の観点で診療報酬を課税化する方法と実質的に差異はないとした。
その上で、いずれの解決方法を採用するかについては、「公平性・中立性・簡便性という観点から検討されるべきだ」とし、抜本的な解決策を講じるよう求めている。
■診療報酬に関する事業税、非課税措置の継続なども要望
要望書ではまた、地域医療の重要な担い手という意味で民間病院は公立・公的な病院と変わらないとし、診療報酬に関わる事業税の非課税措置を継続するよう要望。さらに、開設者を問わず、全ての民間医療機関が事業税の非課税措置の適用を受けられるような仕組みも求めている。