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医療・介護ニュース

ワクチンの供給に医薬品卸の積極的な活用を、日医-半数以上の自治体で業者など未定

2021年03月25日 13:50

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 日本医師会は24日の定例記者会見で、新型コロナウイルスワクチンの供給体制について、医薬品卸による搬送体制の構築を促していく考えを示した。高齢者への接種について、半数以上の自治体でワクチンの配送を担う業者が確定していないことを踏まえ、個別接種を行う医療機関にワクチンが円滑に供給できる仕組みを求める。【吉木ちひろ】

 日医の猪口雄二副会長は、24日の会見で、郡市区医師会を対象に実施したワクチンの供給体制に関するアンケートの集計結果について説明した。前回会見で中間報告をしていたが、数値については今回が最終版。

 それによると、4月に始まる高齢者向けワクチンの基本型接種施設からの配送体制について、各郡市区医師会が管轄する1,146自治体のうち49.7%では、ワクチンを配送する業者などを「未定」と回答していた。また、自治体における話し合い自体も含めて「全体的に決まっていない」との回答も6.4%あった。それに対し、「運送業者」に決まっている市町村は15.9%、「医薬品卸」は9.1%だった。

 猪口副会長はこうした状況を踏まえ、医薬品卸業による供給体制を「もう少し進めたい」と表明。その理由について、「より多くの方に対して速やかなワクチン接種を進めるためには、ファイザー社のワクチンについても集団接種に限定するものではなく、個別接種での対応も必要」と説明。運送業者に加えて、医薬品や地域の医療機関の事情に精通している卸業者が配送に関わるべきとの見解を示した。

出典:医療介護CBニュース