2021年03月24日 18:15
日本医師会の中川俊男会長は24日の定例記者会見で、新型コロナウイルス感染症について見解を表明した。感染者数のリバウンドを防止するために、緊急事態宣言に準じた措置を都道府県知事に認める「まん延防止等重点措置」の適用について早期の検討が必要などと主張した。【吉木ちひろ】
首都圏の緊急事態宣言が解除されたことを受け、中川会長は、「人の動きを見れば、宣言が機能していたことは明らか」と指摘。例えば、東京では新規感染者数が前週を上回る状況が続いていることなどを踏まえて、現状ではリバウンドの強い懸念があるとした。
厚労省は24日付の事務連絡で、都道府県に次の感染拡大を見据えた病床確保計画の見直しを求めている。中川会長は会見で、厚労省が示した考え方について、▽現在の確保病床数をコロナ以外の通常の医療との両立を阻害しない範囲で、コロナ病床を上積みして確保できるか▽感染拡大が短期間で急増した場合(今冬の1日当たり最大感染者数の2倍程度を想定)-の2つの方向性が示されているものと整理。前者については、病院の役割分担の明確化と退院基準の徹底による後方支援医療機関の確保で対応するものと説明した。
後者について、厚労省は1、2週間を目安に準備病床を即応病床として活用することを求めている。中川会長はこれに対し、「入院予定や予定手術を延期するなどして、コロナ以外の通常医療を大きく制限することにつながるもの」と強調。患者の療養に使用中の状態である準備病床を即応病床に転換するには、▽入院患者一人一人について転棟・転院が可能なのか状態を慎重に判断▽受け入れ可能なほかの病床を確保▽患者や家族らの納得が得られるかを確認▽医師や看護師を確保-する必要があるなど、課題が多いとした。
その上で、「短期間でコロナ患者が急増した場合には、準備病床から即応病床への転換が間に合わないケースも想定される」と指摘し、まん延防止等重点措置の適用について早期に検討を行うことや、感染防止策の引き続きの徹底などを呼び掛けた。
首都圏の緊急事態宣言が解除されたことを受け、中川会長は、「人の動きを見れば、宣言が機能していたことは明らか」と指摘。例えば、東京では新規感染者数が前週を上回る状況が続いていることなどを踏まえて、現状ではリバウンドの強い懸念があるとした。
厚労省は24日付の事務連絡で、都道府県に次の感染拡大を見据えた病床確保計画の見直しを求めている。中川会長は会見で、厚労省が示した考え方について、▽現在の確保病床数をコロナ以外の通常の医療との両立を阻害しない範囲で、コロナ病床を上積みして確保できるか▽感染拡大が短期間で急増した場合(今冬の1日当たり最大感染者数の2倍程度を想定)-の2つの方向性が示されているものと整理。前者については、病院の役割分担の明確化と退院基準の徹底による後方支援医療機関の確保で対応するものと説明した。
後者について、厚労省は1、2週間を目安に準備病床を即応病床として活用することを求めている。中川会長はこれに対し、「入院予定や予定手術を延期するなどして、コロナ以外の通常医療を大きく制限することにつながるもの」と強調。患者の療養に使用中の状態である準備病床を即応病床に転換するには、▽入院患者一人一人について転棟・転院が可能なのか状態を慎重に判断▽受け入れ可能なほかの病床を確保▽患者や家族らの納得が得られるかを確認▽医師や看護師を確保-する必要があるなど、課題が多いとした。
その上で、「短期間でコロナ患者が急増した場合には、準備病床から即応病床への転換が間に合わないケースも想定される」と指摘し、まん延防止等重点措置の適用について早期に検討を行うことや、感染防止策の引き続きの徹底などを呼び掛けた。