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医療・介護ニュース

外出自粛が及ぼす健康被害、正しく理解を-介護予防の啓蒙・研究などで産官学連携へ

2021年03月24日 13:20

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 長引く外出自粛などの影響による活動量の低下や社会参加の機会の減少が、認知機能の悪化やフレイルの進行といった悪影響を引き起こす-。こうした危機感を共有する大学の研究者や自治体、民間企業などの関係者が連携して「健康二次被害防止コンソーシアム」を立ち上げた。代表発起人の久野譜也筑波大教授は23日、発足会見で活動方針を説明。エビデンスに基づく情報発信を行い、感染予防を徹底した上でのコミュニティへの参画などを産官学で促していくとした。【吉木ちひろ】

 コンソーシアムは、1日に設立された。22人の設立発起人には、全国介護事業者連盟の斉藤正行理事長やアシックス、オムロンヘルスケア、カーブスジャパンなどの健康産業に関わる民間企業の役員らが名を連ねる。自治体からも兵庫県西脇市、新潟県見附市、大阪府高石市の各市長が参画している。 久野教授は会見で、連携する3つの市を対象として実施した調査結果などを説明した。外出自粛が長引く生活の影響を受け、意欲的・活動的に過ごせなくなった高齢者が増えていることや、家族以外の人との会話の機会が減少したままになっていることなどが分かっている。

 久野教授は、外出自粛が及ぼす健康被害のリスクについて自治体と連携して政府に対策などを求めてきたという。しかし、実感としては「(必要な対策を含めた正しい情報が)なかなか広がっていない」状況だった。そこで、「多くのルートから正しい情報が日本社会の隅々まで届くような仕掛けが必要」だと考え、コンソーシアムの設立に至ったなどと説明した。

 今後は、エビデンスを基にした啓発コンテンツやツールの提供を続けていくとし、自治体との連携も広げる。活動に主体的に参画する会員も募集している。

出典:医療介護CBニュース