2021年03月08日 15:40
国立大学病院長会議は5日、記者会見をオンラインで開催し、医師の働き方改革の推進に向けた現状認識などについて表明した。山本修一常置委員会特任委員(千葉大副学長)は、自身が構成員を務める厚生労働省の検討会について、「中間取りまとめをした後、その後2カ月間動きがないという状況。我々としても非常に焦っている」などと述べ、厚労省と文部科学省との検討の場を早期に実現するよう求めた。【吉木ちひろ】
会見では、横手幸太郎・国立大学病院長会議会長(千葉大医学部附属病院長)が、医師の時間外労働の上限規制などの2024年度の実施に向けて、「今、国立大学病院では待ったなしの状態に追い込まれているという状況」と説明した。教育や研究機関としての機能を担う大学病院特有の課題解決に向け、複数の省庁を含めた連携の枠組みをつくるよう訴えているところだという。厚労省が20年12月に公表した「医師の働き方改革の推進に関する検討会」の中間取りまとめにも、文科省との連携した検討の場を設ける必要性が指摘されている。
また、横手会長は、医師の派遣を通じて地域医療を支えている医療機関に認められる時間外規制の特例である「連携B水準」について、「多くの大学病院がまずはここからスタートして、医師の働き方改革を改めて考えていくということが求められている」と述べ、全国43の国立大学病院の申請予定について紹介した。これは、2月16日に全国医学部長病院長会議が主催したセミナーで実施したアンケート調査から明らかになったもの。それによると、「連携B水準」の適用を申請予定と回答した病院は34病院だった。そのほか、「A水準」と回答したのは15病院、「B水準」が19病院、「C1水準」15病院、「C2水準」9病院、「未定」6病院となったという。「適用予定なし」と回答した病院はなかった。 山本常置委員会特任委員はこれらの説明に補足して、「特に兼業・副業の点で、一般病院の先生方が非常に不安を抱いている」などと述べ、国立大学病院の医師の働き方の方針を具体的に打ち出すべく、改めて文科省・厚労省の連携を求めた。
会見では、横手幸太郎・国立大学病院長会議会長(千葉大医学部附属病院長)が、医師の時間外労働の上限規制などの2024年度の実施に向けて、「今、国立大学病院では待ったなしの状態に追い込まれているという状況」と説明した。教育や研究機関としての機能を担う大学病院特有の課題解決に向け、複数の省庁を含めた連携の枠組みをつくるよう訴えているところだという。厚労省が20年12月に公表した「医師の働き方改革の推進に関する検討会」の中間取りまとめにも、文科省との連携した検討の場を設ける必要性が指摘されている。
また、横手会長は、医師の派遣を通じて地域医療を支えている医療機関に認められる時間外規制の特例である「連携B水準」について、「多くの大学病院がまずはここからスタートして、医師の働き方改革を改めて考えていくということが求められている」と述べ、全国43の国立大学病院の申請予定について紹介した。これは、2月16日に全国医学部長病院長会議が主催したセミナーで実施したアンケート調査から明らかになったもの。それによると、「連携B水準」の適用を申請予定と回答した病院は34病院だった。そのほか、「A水準」と回答したのは15病院、「B水準」が19病院、「C1水準」15病院、「C2水準」9病院、「未定」6病院となったという。「適用予定なし」と回答した病院はなかった。 山本常置委員会特任委員はこれらの説明に補足して、「特に兼業・副業の点で、一般病院の先生方が非常に不安を抱いている」などと述べ、国立大学病院の医師の働き方の方針を具体的に打ち出すべく、改めて文科省・厚労省の連携を求めた。