2021年02月10日 18:15
日本医師会の中川俊男会長は10日の定例記者会見で、3月7日を期限とする政府の緊急事態宣言の解除時期などについて見解を示した。現状は1度目の宣言発令時と比較して感染者数が多く、病床使用率も高い水準にあることを強調。「今回を最後の緊急事態宣言にしたい」として、新規感染者数を抑制する体制を徹底するよう協力を呼び掛けた。【吉木ちひろ】
緊急事態宣言の対象地域でも新規感染者数が減少傾向にある中、一部地域で宣言解除の前倒しなどが検討され始めている。中川会長は、こうした状況下で繁華街の人出が増加していることなどを指摘し、「再び感染者数が増加に転じる恐れがある」と危機感を示した。東京都内の感染者数が1日500人になった段階で対策を緩和すると、4月には再び感染が拡大するという京都大の西浦博教授らによるシミュレーションの結果にも言及し、「そうなれば3回目の緊急事態宣言の発令が必要になりかねない」とした。
その上で、昨年の緊急事態宣言発令下と比較して依然高い水準にある病床使用率や変異株の市中感染が見られる状況も踏まえ、大局的な政策判断が必要との考えを示した。
また、ワクチン接種体制については、現場で情報が錯綜し、「医療機関もかかりつけ医も医薬品卸も混乱している状態」という。日医としては、ワクチンの確保・管理・搬送・取り扱いの各過程に関する積極的な情報開示を厚生労働省に求め、確定情報と不確定情報を整理して各都道府県医師会と共有する方針。
緊急事態宣言の対象地域でも新規感染者数が減少傾向にある中、一部地域で宣言解除の前倒しなどが検討され始めている。中川会長は、こうした状況下で繁華街の人出が増加していることなどを指摘し、「再び感染者数が増加に転じる恐れがある」と危機感を示した。東京都内の感染者数が1日500人になった段階で対策を緩和すると、4月には再び感染が拡大するという京都大の西浦博教授らによるシミュレーションの結果にも言及し、「そうなれば3回目の緊急事態宣言の発令が必要になりかねない」とした。
その上で、昨年の緊急事態宣言発令下と比較して依然高い水準にある病床使用率や変異株の市中感染が見られる状況も踏まえ、大局的な政策判断が必要との考えを示した。
また、ワクチン接種体制については、現場で情報が錯綜し、「医療機関もかかりつけ医も医薬品卸も混乱している状態」という。日医としては、ワクチンの確保・管理・搬送・取り扱いの各過程に関する積極的な情報開示を厚生労働省に求め、確定情報と不確定情報を整理して各都道府県医師会と共有する方針。