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医療・介護ニュース

病床確保に向け、退院基準の周知が課題-日医と病院団体の対策会議が方策を取りまとめ

2021年02月04日 14:10

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 日本医師会は3日、四病院団体協議会、全国自治体病院協議会と共同でまとめた新型コロナウイルス感染症患者の病床確保に向けた方策を公表した。1月に立ち上げた対策会議と各都道府県の窓口を一本化して全国の情報を集約し、対策を講じる。対策会議では、後方支援病床の確保に当たり、退院基準の周知が多くの参加者から課題に挙がったという。【吉木ちひろ】

 感染拡大地域での病床の逼迫を受け、日医と四病協、全自病は全国組織としての対策会議を立ち上げた。「方策」は、1月27日の協議の結果をまとめたもの。各都道府県の地域医療構想調整会議を活用したり、都道府県医師会と病院団体で構成する協議会を設置したりして、新たに新型コロナウイルス感染症の患者を受け入れる病院や、受け入れ病床を拡大する病院に対して情報提供(地域ごとの病床・宿泊療養施設の使用率、不足する医療機材などの支援要請、各種財政支援など)や医師・看護師の派遣などの支援を行うスキームをまとめた。

 各都道府県の調整会議や協議会では、回復後のコロナ患者の転院を希望する病院と転入が可能な病院のマッチングも行う。

 病院への医師や看護師などの派遣に当たっては、JMAT(日本医師会災害医療チーム)、AMAT(全日本病院医療支援班)などの枠組みを活用する。また、DPAT(災害派遣精神医療チーム)では知事の要請に応じて、オンラインも活用しながら宿泊施設や自宅療養の患者に対する精神的ケアに当たる。

 定例記者会見で説明に当たった猪口雄二副会長によると、対策会議では「エビデンスに基づいた退院基準を受け入れ側の後方病院、後方介護施設が正しく理解すること、退院基準を周知徹底することがないとなかなか動かない」といった意見が多く上がった。国の定める退院基準には、発症日から10日間経過かつ、症状の軽快から72時間経過すればPCR等の検査を経ずに退院が可能というものなどがあるが、スムーズな受け入れが進んでいない実態があるという。猪口副会長は、受け入れ側に「不安がある場合は、まず個室で(患者を)受けていただいて、防護服を身に着けて様子を見るなどの対応を行う」ことなどを一例として挙げた。 日医としても、都道府県医師会に対して後方支援病院に積極受け入れを行うよう周知徹底を求め、受け入れ可能病院から要望があれば助言する体制を整えているという。

出典:医療介護CBニュース