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医療・介護ニュース

ウイルス侵入想定したモニタリング「有効な対策」-医療情報システムガイドライン改定で医政局長通知

2021年02月02日 12:45

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 厚生労働省医政局長は、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第5.1版」に関する通知(1月29日付)を、都道府県知事などに出した。近年のサイバー攻撃の手法の多様化・巧妙化などに伴い、情報セキュリティの観点から医療機関が順守すべき事項の規定を設けるなどの改定を行ったことを説明。管内の市町村(特別区を含む)や関係機関、関係団体などに周知するよう求めている。【新井哉】

 ガイドラインの5.1版は、第5版を改定したもので、「ネットワーク上からの不正アクセス」の項目に、サイバー攻撃の高度化・多様化に鑑み、「コンピュータウイルスなどが侵入した場合を想定した内部脅威監視などのモニタリングを講じることも、有効な対策として挙げられる」と追記。モニタリングについては、費用対効果に鑑みて、リスクの高いところについて重点的に行うといった考え方も示している。

 無線LANについても、「アクセスポイントを複数設置して運用する場合等マネジメントの複雑さが増し、侵入の危険が高まるような設置をする場合には、一層留意が必要である」との説明を加えた。

 「医療等分野におけるIoT機器の利用」の項目には、IoT機器が通信で用いるPAN(Personal Area Network)に関する記載を追記した。具体的には、▽Bluetooth▽Zigbeeなどの802.15.XXの標準による規格▽NFC(Near Field Communication)▽赤外線通信-などを用いた規格においては、「必ずしも十分通信の暗号化対策が取られているわけではないため、技術的な対応に限界があるとされる」と説明している。

出典:医療介護CBニュース