閉じる

医療・介護ニュース

予防接種、在宅医療的ケア児らが受けやすい環境提供を-小児科学会が日医に要望書

2019年08月06日 17:25

印刷

 日本小児科学会は、在宅での医療的ケアの必要な子ども(在宅医療的ケア児)やその兄弟・姉妹が定期予防接種を受けやすい環境の提供を求める要望書を日本医師会に提出した。円滑な接種の実施に向け、医療機関の所在地にかかわらず訪問診療時に接種を実施できるように市町村へ要望するよう求めている。【松村秀士】

 要望書では、在宅医療的ケア児にとっては家庭が生活のほぼ全てであり、定期予防接種で防げる感染症は主に兄弟・姉妹から感染すると説明。基礎疾患を抱える在宅医療的ケア児が感染症を発症すると重症化する可能性が高く、その兄弟・姉妹も含めた早期の確実な接種が重要だと指摘している。

 また、在宅医療的ケア児の居住地と異なる市町村にある医療機関の在宅小児かかりつけ医が、在宅医療的ケア児やその兄弟・姉妹に接種をしようとしても、在宅医療的ケア児への接種を認めなかったり、それを認めるが兄弟・姉妹への接種は認めなかったりする市町村が一定数あり、それが障壁となっていることを問題視。在宅医療的ケア児やその兄弟・姉妹が接種を受けやすい環境を提供すべきだとしている。さらに、円滑な接種の実施に向けて、各医師会がある市町村に対して協力を要請するよう求めている。

出典:医療介護CBニュース