閉じる

医療・介護ニュース

RSウイルス感染症が流行の兆し-39都道府県で患者報告数が増加

2019年08月06日 17:20

印刷

 乳幼児に肺炎などを引き起こすRSウイルス感染症が流行の兆しを見せている。国立感染症研究所が6日に公表した7月22日から28日までの週の1医療機関当たりの患者報告数は、前週比約53%増の1.01人で、7週連続で増加した。39都道府県で前週よりも増えており、患者が増加傾向の自治体は警戒を強めている。【新井哉】

 都道府県別では、沖縄が6.38人で最も多く、以下は、宮崎(4.06人)、福島(2.56人)、福井(2.22人)、福岡(2.18人)、新潟(1.89人)、鹿児島(1.61人)、宮城(1.5人)、東京と富山(共に1.41人)、山口(1.33人)、長崎(1.18人)などの順だった。

 前週と比べて2.4倍の報告があった宮崎県は「例年同時期の定点当たり平均値の約4.5倍である」と指摘。保健所管内別では、延岡(18.3人)、中央(7.0人)、日向(4.8人)からの報告が多く、年齢別では1歳が全体の約半数を占めているという。

 RSウイルスは、呼吸器感染症の1つで、感染から2-8日後に上気道炎、気管支炎、細気管支炎、肺炎などの症状が現れる。患者のほとんどは軽症で済むが、小児を中心に重症化するケースもある。予防方法は、手洗いやマスクの着用、子どもが日常的に触れるおもちゃなどを消毒することなどが有効とされている。

出典:医療介護CBニュース