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医療・介護ニュース

消防白書の「特集」にコロナ対策やAI活用-現場到着所要時間短縮の手法の研究開発も

2021年01月20日 19:30

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 総務省消防庁はこのほど、消防白書(2020年版)を公表した。「特集」として新型コロナウイルス感染症対策やAIの活用などを取り上げている。【新井哉】

 救急現場における感染防止対策に関しては、消防庁から消防機関に対して通知などを出し、▽保健所等関係機関との連携▽マスク・手袋などの感染防止資器材の正しい装着方法▽救急隊員の健康管理▽救急車の消毒の徹底-といった具体的な対応手順の周知・徹底を図ってきたとしている。

 また、引き続き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対して万全の体制を整えるため、「各消防本部における感染防止資器材の確保に対する支援や、消防機関と衛生主管部(局)等の連携体制の強化に向けた対策等を推進していくこととしている」と記載している。

 AIの活用については、AIを活用して救急隊を効率的に運用することにより、現場到着所要時間を短縮する手法の研究開発を行っていることを記載。消防本部で既に所有しているこれまでの救急活動データ(発生日時、発生曜日、発生場所、年齢、性別、傷病名、対応救急隊名など)と気象予報(気温、天気)の関係性を分析した結果を用いて救急需要が多く見込まれる地域をリアルタイムにメッシュで予測し、「当該地域に事前に救急隊を移動配置させることにより効率化を図り、現場到着所要時間を短縮することを目指している」と説明している。

出典:医療介護CBニュース