2021年01月15日 20:45
日本慢性期医療協会は14日の定例記者会見で、新型コロナウイルス感染症の新規感染者が増加している地域を中心に受け入れ病床が逼迫している状況について、公立・公的病院から退院基準を満たした患者を積極的に受け入れるとの立場を表明した。早期に患者を受け入れることで状況が改善できるとして、会員病院などに協力を呼び掛けている。【吉木ちひろ】
新型コロナへの日慢協の対応については、2020年12月下旬、医療療養病棟や介護老人保健施設、特別養護老人ホームなどでも新型コロナの患者が発生し、専用病棟のある病院に転院を依頼しても迅速な入院が困難になっている事態が起こっているとして、療養病床などでも感染患者の治療に当たった場合は手当てを行うよう厚生労働省に求めてきた。
こうした流れの中で、厚労省は1月13日の事務連絡で、都道府県から受け入れ病床として割り当てられた療養病床が新型コロナ患者を受け入れた場合でも、一般病床と見なして一般病棟入院基本料のうちの特別入院基本料を算定可能とする解釈を示している。
この対応に関連して、武久洋三会長は会見で、協会役員の病院を対象に実施した調査結果を示した。急性期病院などで新型コロナウイルス感染症の治療を受けた後の「ポストコロナ」患者の受け入れを行った病院は対象の42施設7,421床のうち22病院・4,456床だった。
また、武久会長は診療報酬上の臨時特例措置が当初、一般病床のみを対象としていたことや、1月に入って認めた対応の内容について、「療養病棟入院基本料1では医療区分2・3の重症患者割合が80%以上という施設基準が定められ、実態は重症患者が90%以上を占めており、(療養病床の負担は低いとする)厚労省の一部認識と、実態との乖離は大きい」との認識を示した。このほか、退院基準を満たした患者を慢性期病院が積極的に受け入れることで受け入れ病床の逼迫が緩和され、さらに早期に低栄養・脱水状態の改善に着手することで、新型コロナから回復した高齢者の合併症リスクが低減できるなどと主張した。
新型コロナへの日慢協の対応については、2020年12月下旬、医療療養病棟や介護老人保健施設、特別養護老人ホームなどでも新型コロナの患者が発生し、専用病棟のある病院に転院を依頼しても迅速な入院が困難になっている事態が起こっているとして、療養病床などでも感染患者の治療に当たった場合は手当てを行うよう厚生労働省に求めてきた。
こうした流れの中で、厚労省は1月13日の事務連絡で、都道府県から受け入れ病床として割り当てられた療養病床が新型コロナ患者を受け入れた場合でも、一般病床と見なして一般病棟入院基本料のうちの特別入院基本料を算定可能とする解釈を示している。
この対応に関連して、武久洋三会長は会見で、協会役員の病院を対象に実施した調査結果を示した。急性期病院などで新型コロナウイルス感染症の治療を受けた後の「ポストコロナ」患者の受け入れを行った病院は対象の42施設7,421床のうち22病院・4,456床だった。
また、武久会長は診療報酬上の臨時特例措置が当初、一般病床のみを対象としていたことや、1月に入って認めた対応の内容について、「療養病棟入院基本料1では医療区分2・3の重症患者割合が80%以上という施設基準が定められ、実態は重症患者が90%以上を占めており、(療養病床の負担は低いとする)厚労省の一部認識と、実態との乖離は大きい」との認識を示した。このほか、退院基準を満たした患者を慢性期病院が積極的に受け入れることで受け入れ病床の逼迫が緩和され、さらに早期に低栄養・脱水状態の改善に着手することで、新型コロナから回復した高齢者の合併症リスクが低減できるなどと主張した。