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医療・介護ニュース

医療関係9団体が「医療緊急事態宣言」-日医など

2020年12月21日 20:32

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 日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会の各会長および日本病院会など四病院団体協議会の代表者らは21日、合同記者会見を開き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、「医療緊急事態宣言」を出した。国民に対する感染予防策の徹底と国に対する一歩踏み込んだ対応を求めている。【吉木ちひろ】

 「宣言」に名を連ねたのは、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会、日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会、東京都医師会。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に歯止めがかからない現在の状況について、「このままでは、新型コロナウイルス感染症のみならず、国民が通常の医療を受けられなくなる」と訴え、国や自治体には国民に対する啓発や医療現場の支援のための施策を、国民には感染防止対策の徹底を求めている。

 中川俊男・日本医師会会長は、9団体合同で開いた記者会見の冒頭、政府に対し「未知の感染症に対して政策を度々変更することに躊躇する必要はない。勇気をもって早め早めの対策を」などと呼び掛け、野党議員などに対しても「批判やけん制ではなく、建設的な議論に限られた時間を」などと訴えた。

 国による働き掛けについては、相澤孝夫・日本病院会会長や尾崎治夫・東京都医師会会長が、国民の行動制限を視野に入れた強いメッセージ発信など新たな対策を求める考えを示した。
 中川日医会長は「宣言」をどのように考えるかは「政府の役割」としたものの、「私は決して政府はかたくなではないと思う」と決断を求めた。

出典:医療介護CBニュース