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医療・介護ニュース

多数の疾患持つ高齢者の受診抑制避ける仕組みを-全世代型社保会議の最終報告に日医会長が見解

2020年12月16日 19:10

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 全世代型社会保障検討会議の最終報告を政府が15日に閣議決定したことを受け、日本医師会(日医)の中川俊男会長は16日、見解を表明した。75歳以上の医療費窓口負担の引き上げ対象が年収200万円以上の人になったことについて、多くの疾患を持つ高齢者の受診が経済的負担を理由に抑制されることのないよう工夫を求めていくなどとした。【吉木ちひろ】

 中川会長は同日の定例記者会見で、所得基準のラインが課税所得28万円以上・単身世帯で200万円以上に決まったことについて、「我々の思いとは少し離れている」として、日医として引き続き要望をしていく考えを示した。

 要望の内容については、患者の窓口負担の増加分が医療機関収入にはつながらないことを、「国は責任を持って国民の皆様に丁寧に説明し、周知していただきたい」などとした。要望内容として例示した多数の疾患がある高齢者の費用負担に配慮した仕組みについては、「交渉の過程で知恵を絞って新たな仕組みを模索していく」として具体的なイメージには触れなかった。

 また、2025年に向けた一連の改革は「全世代型社会保障検討会議の最終報告をもって一区切り」とし、「今後は財政面からの保険給付を狭めるような議論ではなく、いかに国民の健康を守るかという視点からの議論をしていただきたい」と強調した。

出典:医療介護CBニュース