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医療・介護ニュース

処方箋なしでの緊急避妊薬の利用を検討へ-厚労省、現状を調査

2020年10月13日 21:00

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 政府の男女共同参画会議の専門調査会は、「第5次男女共同参画基本計画の策定に当たっての基本的な考え方」の案を大筋で了承した。案には、望まない妊娠を防ぐため、一定の条件の下で処方箋がなくても緊急避妊薬を利用できる仕組みの検討などを盛り込んでいる。こうした考え方を踏まえて、政府は同基本計画の年内の閣議決定を目指す。【松村秀士】

 案では、「避妊をしなかった、または避妊手段が適切かつ十分でなかった結果、予期せぬ妊娠の可能性が生じた女性の求めに応じて、処方箋なしに緊急避妊薬を利用できるよう検討する」と明記。ただし、専門の研修を受けた薬剤師が十分に説明した上で、対面で服用させることを条件としている。

 専門調査会での大筋合意を受け、田村憲久厚生労働相は9日の閣議後の記者会見で、緊急避妊薬の利用に関して、「2017年の検討を踏まえた上で、現状をしっかり調査した上でどうあるべきかという検討を進めていく」と説明。現時点で検討の期限を設けていないとした。

 緊急避妊薬を巡っては、17年に開催された厚労省の「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」で、そのスイッチOTC化が、「性教育の浸透」といった課題などを理由に見送られた経緯がある。

出典:医療介護CBニュース