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医療・介護ニュース

プール熱が5週連続増、過去10年最多を更新-32都府県で前週上回る

2023年09月26日 13:49

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 のどの炎症や結膜炎などの症状が出る咽頭結膜熱(プール熱)の第37週(11-17日)の患者報告数が、過去10年で最多を記録した前週を上回ったことが、国立感染症研究所が公表した速報で分かった。32都府県で前週よりも増えており、患者が増加傾向の自治体では、手洗いなどの感染予防の徹底を求めている。【新井哉】

 第37週の全国の定点医療機関当たりの患者報告数(小児科定点医療機関約3,000カ所)は、前週比15.1%増の1.45人で、5週連続で増加した。

 都道府県別では、福岡が4.62人で最も多く、大阪(4.09人)、京都(2.95人)、奈良(2.88人)、沖縄(2.61人)、愛媛(2.27人)、兵庫(2.19人)、佐賀、大分(共に2.17人)、茨城(2.16人)などが続いた。福岡は2週連続、大阪は3週連続で警報基準値(3.0人)を上回っている。

 咽頭結膜熱は、アデノウイルスによる急性ウイルス性感染症で、のどの炎症や発熱、結膜炎の症状が出る。プールでの感染も多いことから「プール熱」とも呼ばれ、主に夏場に流行する。感染経路は主に接触感染や飛沫感染だが、タオルやドアの取っ手、エレベーターのボタンなど患者が触れたものを介してうつり、保育園、幼稚園、小学校などでの小児の集団発生も少なくない。

出典:医療介護CBニュース