閉じる

医療・介護ニュース

余った抗菌薬、6割超が別の機会に子どもに服用-AMR臨床リファレンスセンター調査結果

2023年08月30日 20:40

印刷

 国立国際医療研究センター病院のAMR臨床リファレンスセンターは、抗菌薬(抗生物質)に関する調査結果を公表した。調査対象者の4割超が抗菌薬を取っておいたことがあると回答し、そのうち6割超が別の機会に子どもに服用させていたという。【新井哉】

 調査は6月16-19日、全国の小学生未満(0-5歳)の子どもの親(20-59歳)を対象にインターネットで実施した。有効回答数は500サンプルで、「⼦どもがかぜをひいた時の対応方法」「抗菌薬の効能」「家庭での抗菌薬の管理」などを尋ねた。

 家で抗菌薬を取っておいたことがあると回答した人の割合は41.4%で、「子どものもの」が25.8%、「子ども以外のもの」が10.6%、両方が5.0%だった。

 これらの抗菌薬を「使用したことはない」と答えたのは35.7%にすぎなかった。64.3%が「使⽤したことがある」と答えており、取っておいた抗菌薬が不適切に使用されている状況が浮き彫りになった。

 AMR臨床リファレンスセンターは、抗菌薬は処方された分を指示通りに最後まで飲み切ることで効果が発揮されるとし、勝手な判断で服用したり、止めたりしないよう呼び掛けている。

出典:医療介護CBニュース