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医療・介護ニュース

健康危機管理体制整備で保健所の既存業務縮小も-厚労省が地域保健対策推進指針の改正案を公表

2021年12月08日 14:05

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 厚生労働省は8日、地域保健対策の推進に関する基本的な指針の改正案の概要を公表した。新型コロナウイルス感染症への対応で、感染拡大地域の保健所が十分な体制を確保できなかったことなどを踏まえ、指針の一部を改正する。2022年1月に告示・適用する予定。【新井哉】

 都道府県が設置する保健所については、平時から健康危機の発生時における全庁的な人員配置や職員の業務分担を検討する。また、健康危機管理に係る体制の整備に当たっては、「その体制が保健所内の組織全般の運営に及ぼす影響の程度や健康危機への対応に要する期間等を考慮する」と記載。地域保健対策の推進に支障がないよう配慮した上で、「必要に応じて国とも調整の上、健康危機管理に係る業務以外の既存の業務の縮小や当該業務の実施の順延等を検討する」としている。

 国立感染症研究所や地方衛生研究所などの検査機関との連携も取り上げている。具体的には、検査の精度管理に努めるとともに、新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)などの統計情報管理システムを活用し、最新の科学的知見に基づく情報管理を推進する。

出典:医療介護CBニュース