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医療・介護ニュース

手足口病が9週連続で増加、6県で警報基準値超-手洗い励行など感染予防の呼び掛けも

2021年10月26日 14:05

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 手や足などに水疱性の発疹が現れる手足口病の患者報告数が9週連続で増加していることが26日、国立感染症研究所が公表した11日から17日までの1週間(第41週)の患者報告(小児科定点医療機関約3000カ所)で分かった。【新井哉】

 この週の全国の1医療機関当たりの患者報告数は、前週比約11.8%増の1.71人。都道府県別では、大分(13.42人)、福岡(11.27人)、佐賀(11.26人)、宮崎(7.78人)、山口(7.33人)、熊本(6.12人)で警報基準値(5.0人)を上回っている。

 主に九州で流行が継続している。宮崎県感染症週報(第41週)では、「例年同時期の定点当たり平均値(1.5)の約5.3倍であった」と指摘。年齢群別では「6カ月から2歳が全体の約9割を占めた」としている。佐賀県感染症発生動向調査週報(第41週)でも、流行発生警報が継続中であることに触れ、タオルの共用を避け、手洗いの励行で感染予防に努めるよう呼び掛けている。

 手足口病は、水疱性の発疹を主な症状とした急性ウイルス性感染症で、乳幼児を中心に夏季に流行することが多い。原因病原体はコクサッキーウイルスやエコーウイルス、エンテロウイルスなどで、感染から3-5日の潜伏期間後、口腔粘膜や手のひら、足の甲・裏などに2-3ミリの水疱性発疹が現れる。飛沫や接触によって感染する。

出典:医療介護CBニュース