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医療・介護ニュース

22団体が被災地支援活動実績と要望を共有-日医主催の被災者健康支援連絡協議会

2019年08月07日 20:17

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 日本医師会(日医)は5日、被災者健康支援連絡協議会を開催し、医療専門職や病院団体22組織と関係省庁の代表者が活動実績を共有した。厚生労働省で進める広域災害・救急医療情報システム(EMIS)の機能改修など災害医療関連の施策について、出席団体の代表者が要望を伝えた。また、日本リハビリテーション病院・施設協会など13団体が構成する協議会は、被災地で中長期的な支援に入る上で、制度や担当部署が分かれていることが活動の制約になっている状況の是正を訴えた。【吉木ちひろ】

 厚労省地域医療計画課の松永夏来救急・周産期医療等対策室長は2018年度から19年度にかけて実施した対応として、一部の都道府県で配置が進む災害医療コーディネーターの運用や活動内容の定義をまとめたことや、災害拠点病院の指定要件の改正などについて説明した。また、19年度に予定しているEMISの機能拡充も紹介。平成30年7月豪雨や北海道胆振東部地震で顕在化した課題を受け、医療機関の入力情報に電気や水道に関する項目を追加してライフライン情報収集を強化するほか、停電時でもシステムを活用できるよう、スマートフォンアプリを開発予定だという。日医の石川広己常任理事は「山形と新潟の地震(6月の山形県沖地震)では、EMISが2時間くらい遅延した。一般の人のインターネットの使用が多い時間帯だったことによる。専用回線が必要」と指摘。松永室長は、「回線の見直しを指示し、早急に対応してもらうよう取り組みを進めている」と応じた。

 この日、活動報告した団体は日医のほか、日本歯科医師会、全国医学部長病院長会議、日本栄養士会、大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会、日本診療放射線技師会、日本赤十字社、日本精神神経科診療所協会。日本歯科医師会は18年度のJMAT(日医災害医療チーム)活動で西日本豪雨災害の被災地へ同伴したことや、被災直後に支援に入る歯科医師と仮設住宅や高齢者施設など中長期的な支援を担う歯科関係団体同士の連携を目的とした協議会の活動などを報告した。

 日本リハビリテーション病院・施設協会、日本リハビリテーション医学会、日本理学療法士協会などで構成する大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会の栗原正紀代表(一般社団法人是真会長崎リハビリテーション病院理事長)は、「災害医療は(医政局)地域医療計画課、リハビリテーション医療は(老健局)老人保健課と股裂き状態が続いている」として、老人保健課が窓口機能を果たしているものの、災害時のリハビリテーション専門職間の連携や情報共有に課題があることを訴え、「避難所以降の支援に入り、災害関連死をなくす取り組みは高齢化の進展に伴いますます重要」などとして厚労省内のマネジメントや関係団体の理解を求めた。

出典:医療介護CBニュース