調整時の注意

CDDP:

点滴静注する際、クロールイオン濃度が低い輸液を用いる場合には、活性が低下するので必ず生理食塩液に混和すること。
点滴静注する際、アミノ酸輸液、乳酸ナトリウムを含有する輸液を用いると分解が起こるので避けること。
アルミニウムと反応して沈殿物を形成し、活性が低下するので、使用にあたってアルミニウムを含む医療用器具を用いないこと。

GEM:

200mgバイアルは5mL以上、1gバイアルは25mL以上の生理食塩液に溶解して用いること。(投与時間:30分)
溶液を冷蔵庫に保存すると結晶が析出することがあるので、保存する場合でも室温(15~30℃)で保存し、24時間以内に使用すること。

投与前の注意

CDDP: 投与時には腎毒性を軽減する為に下記の処置を行うこと。
1)投与前、1,000~2,000mLの適当な輸液を投与する。
2)投与時、投与量に応じて250mLの生理食塩液またはブドウ糖-食塩液に混和し、1時間で点滴静注する。なお、点滴時間が長時間に及ぶ場合には遮光して投与すること。
3)投与中は、尿量確保に注意し、必要に応じてマンニトール及びフロセミド等の利尿剤を投与すること。

投与中/後の注意

CDDP: 悪心・嘔吐、食欲不振等の消化器症状は他のがん種で用いる高用量に比べ軽度だが、ときに高度となることがあるので、患者の状態を十分に観察し、適切な処置を行うこと。
急性腎不全等の腎障害、骨髄抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(腎機能検査、血液検査、肝機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には減量、休薬、中止等の適切な処置を行うこと。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。なお、フロセミドによる強制利尿を行う場合には腎障害、聴器障害が増強されることがあるので、輸液等による水分補給を十分行うこと。
投与翌日以降に水分摂取を促すことが望ましい。
GEM: 30分間で点滴静脈内投与すること。
【参考文献】 各製品電子添文
※投与方法に関しては一例です。各製品の電子添文をご確認ください。