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医療・介護ニュース

精神科救急医療体制整備の課題など報告-厚労省、ワーキンググループの意見を整理

2020年10月27日 18:25

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 厚生労働省は26日、「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に係る検討会」(第5回)の会合で、「精神科救急医療体制整備に係るワーキンググループ」の進捗を報告した。【新井哉】

 厚労省は、ワーキンググループの意見を整理しており、「精神科救急医療体制整備を取り巻く課題の整理および検討」については、▽精神科救急にかかる対象者像▽精神科救急医療圏域の設定▽地域における相談体制▽精神科救急外来と精神科救急入院の役割▽精神科救急医療施設の役割、身体合併症対応、かかりつけ医との連携▽精神科救急医療体制連絡調整委員会の機能(都道府県または指定都市の責務)-などを挙げている。

 具体的な意見も列挙しており、例えば、精神科救急医療施設の役割、身体合併症対応、かかりつけ医との連携に関しては、「常時対応型医療施設については、ある程度の指標や条件の設定によって質を担保し、地域での責任や公的な役割を果たせるような文脈のなかで位置づけが可能となるよう整えていけるとよい」「常時対応型医療施設は24時間365日受け入れを断らないことが重要」といった意見を取り上げている。

 検討会の構成員からは、働き方改革の影響で輪番制の対応施設、診療報酬改定に伴って常時対応型医療施設(スーパー救急)が危機に瀕しているとの指摘があったほか、クリニックの精神科救急医療提供体制を議論するよう求める意見も出た。

出典:医療介護CBニュース