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医療・介護ニュース

PCR陽性タクシー乗務員、業務に起因と労災認定-厚労省が事例追加、日々数十人輸送「リスク高い」

2020年07月30日 15:35

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 厚生労働省は30日、「新型コロナウイルス感染症に係る労災認定事例」に新たな事例を追加したと発表した。PCR検査で陽性と判定されたタクシー乗務員の労災が認められた事例を取り上げており、「従事した業務は、顧客との近接や接触が多い労働環境下での業務と認められ、業務により感染した蓋然性が高く、業務に起因したものと判断される」との見解を示している。【新井哉】

 今回公表された事例によると、労働基準監督署の調査では、感染経路が特定されなかったが、発症前の14日間の業務内容については、「日々数十人の乗客(海外や県外からの乗客を含む)を輸送する業務を行っていたことが認められ、感染リスクが相対的に高いと考えられる業務に従事していたものと認められた」としている。

 その一方で、発症前14日間の私生活での外出については、「日用品の買い物などで、私生活における感染のリスクは低いものと認められた」と説明。「飛沫感染が考えられるなど、当該乗務員の感染は、業務により感染した蓋然性が高いものと認められる」といった医学専門家の意見も記載している。

出典:医療介護CBニュース