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医療・介護ニュース

精神疾患・コロナ重症度考慮し連携医療機関確保を-厚労省が都道府県などに事務連絡

2020年06月03日 17:35

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 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課は2日、精神科医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応に関する事務連絡を、都道府県と指定都市に出した。「必要な準備・調整」を進める項目を記載しており、精神科医療機関で「精神疾患を有する入院患者が感染した場合の対応」に関しては、「精神疾患及び新型コロナウイルス感染症それぞれの重症度等も考慮した上で、あらかじめ連携医療機関の確保・調整を行っておくこと」としている。【新井哉】

 事務連絡では、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、精神科医療機関でも感染事例が発生し、患者の転院先となる医療機関の選定に苦慮したり、医療従事者が感染して従事者不足に陥ったりするなどの課題が見られたことを取り上げ、同感染症の再拡大などに備え、精神科医療提供体制における対応をより確実にしておく必要性を示している。

 「精神疾患を有する入院患者が感染した場合の対応」については、特に、措置入院患者が感染した場合や入院患者が同感染症によって重症化した場合を想定し、感染症対応可能な指定病院などの確保・調整を行っておくことを求めている。

 精神科医療機関で患者が発生した場合の支援についても、▽個人防護具、消毒液、簡易陰圧装置など、必要な物資の確保や機材の配備▽感染症対応の支援を行う専門家の派遣▽医療機関内の医療従事者が不足した場合における外部からの医療従事者の派遣▽精神保健福祉センターなどとの連携による医療従事者に対する心のケア-の準備・調整を行うよう促している。

出典:医療介護CBニュース