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医療・介護ニュース

コロナ感染恐れ病院寝具類、消毒せず洗濯外部委託-厚労省が容認、都道府県などに事務連絡

2020年04月27日 15:45

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 新型コロナウイルスに感染する危険のある医療機関の寝具類について、厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症患者が多数入院し、消毒作業に過大な負担が掛かり、医療提供に支障を生じるなどの場合は、医療機関内の施設で消毒せずに洗濯を外部に委託することを容認する事務連絡を、都道府県、保健所設置市、特別区に出した。医療機関の寝具類を介して洗濯委託業者の従業員らに感染が広がる恐れもあるため、慎重な取り扱いが求められそうだ。【新井哉】

 感染の危険のある寝具類の取り扱いについては、1993年の厚生省健康政策局指導課長通知で、「洗濯を外部委託することができるものであっても、やむを得ない場合を除き、これに係る消毒は病院内の施設で行うこと」などとしていた。

 今回の事務連絡(24日付)では、93年の通知を踏まえ、新型コロナウイルスに感染する危険のある寝具類の洗濯を外部委託する際は、やむを得ない場合を除き、医療機関内の施設で消毒を行うこととなっていることを説明。ただし、医療提供に支障を生じる場合に加え、医療機関の職員が新型コロナウイルスに感染し、消毒作業を行う人員の確保が困難な場合は、「やむを得ない場合に該当する」との見解を示し、「医療機関内の施設において消毒を行わずに、新型コロナウイルスに感染する危険のある寝具類の洗濯を外部委託して差し支えない」としている。

 医療機関内の施設で消毒せずに洗濯を外部委託する場合の具体的な対応も記載しており、「感染の危険のある旨を表示した上で、密閉した容器に収めて持ち出すなど他へ感染するおそれのないよう取り扱う」としている。

出典:医療介護CBニュース