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医療・介護ニュース

若年性認知症、「55-59歳」で気付いたが最多-埼玉県が実態調査報告書を公表

2020年03月27日 17:35

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 埼玉県は26日、若年性認知症実態調査の報告書を公表した。認知症に気付いた年齢は「55-59歳」が最も多かった。「精神科」を最初に受診した人の割合は2割超だった。認知症の診断名(病名)に関しては「アルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)」が約6割を占めていた。【新井哉】

 報告書によると、2019年7月から8月にかけて行われた一次調査で、医療機関や介護事業所・施設などに対して若年性認知症の人が受診・利用しているかを調査し、若年性認知症の該当者の有無などを把握。10月から12月にかけて行われた二次調査で、本人や家族、対象機関の担当者から調査票を回収した。

 二次調査に関しては、本人や配偶者らを含めた「本人・家族票」の集計結果(231票)を整理した。認知症に気付いた年齢は、「55-59歳」が76人(32.9%)で最も多く、以下は、「60-64歳」(63人、27.3%)、「50-54歳」(30人、13.0%)などの順だった。

 最初に受診した医療機関の診療科は、「精神科」が55人(23.8%)、「脳神経内科」が48人(20.8%)、「脳神経外科」が35人(15.2%)、「一般内科」が25人(10.8%)など。認知症の診断名(病名)は「アルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)」が137人(59.3%)、「前頭側頭型認知症(ピック病など)」が29人(12.6%)、「血管性認知症(慢性硬膜下血腫、脳梗塞など)」が19人(8.2%)などだった。精神障害者保健福祉手帳に関しては、「取得済み」(117人、50.6%)が「申請していない」(105人、45.5%)を上回っていた。

出典:医療介護CBニュース