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医療・介護ニュース

腸管出血性大腸菌、高齢者施設での集団発生防止を-東京都が注意喚起

2021年09月22日 14:35

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 東京都はこのほど、高齢者や乳幼児らが集団生活を行う施設における手洗いの徹底や施設の衛生管理に万全を期すよう注意喚起を行うと発表した。【新井哉】

 世田谷区の保育園で腸管出血性大腸菌感染症(O157)の集団感染が発生したことを踏まえたもので、腸管出血性大腸菌感染症は感染力が強く、施設や家庭などでも容易に感染が拡大することや、重症化することも少なくないことを挙げ、「十分な注意が必要」としている。

 また、腸管出血性大腸菌感染症には、O157、O26、O111などの型があり、都内では年間約300-400人の患者が発生していることも説明。例年6月から10月は流行する時期に当たるため、各施設は感染症や食中毒の防止に十分に注意し、集団感染などが疑われる場合は、速やかに保健所に報告、相談するよう呼び掛けている。

 腸管出血性大腸菌感染症の感染経路については、菌に汚染された食品などを喫食することで感染するほか、患者の便や菌の付いたものに触れた後、手洗いを十分に行わなかった場合、人から人への感染を起こす可能性があることを説明。「食事前やトイレの後、排泄の介助やオムツ交換等を行った後には、その都度、石鹸と流水による手洗いをきちんと行うことが重要」としている。

出典:医療介護CBニュース