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日常生活のアドバイス

吐き気
吐き気における食事療法
食事

がん治療中の吐き気は、多くの患者さんにとって苦痛を受ける副作用のひとつです。吐き気を繰り返すことで食事への意欲がなくなり、生活への意欲も減退することがあります。 治療中、少しでも快適に過ごすためには、食事への苦痛を減らすことが大切と考えます。 吐き気を完全に取り除くことは難しいのですが、少しでも食事への意欲が湧くような工夫をご紹介しましょう。

前国立がん研究センター中央病院 栄養管理室 栄養管理室長
宮内 眞弓先生
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主な症状

抗がん剤の種類や投与量によって症状の出方は変わります。また、食欲不振は吐き気によるものだけでなく、味覚の変化や心理的な要因などによっても起こります。
吐き気が続く期間には個人差があり、抗がん剤投与後2日目ぐらいから起こりやすく、2週間ほど続くこともあります。

具体的な症状 具体的な症状
  • 味覚が変化し食欲がわかない
  • 胃がムカムカする
  • 食べもののニオイに敏感で、ニオイをかいだだけで気分が悪くなる
  • 食べようとすると吐き気がする

日常生活における注意点

吐き気をうまく抑えましょう。

症状がある場合は、担当医に吐き気止めを処方してもらうなど、先生に相談しましょう。

食事の時間を工夫しましょう。

家族と同じものを食べられない、周囲の料理のニオイで気分が悪くなるなどの状況なら、家族と時間をずらして食事をしましょう。

食べる量が少ない時は、脱水に気をつけましょう。

食事が思うように食べられないということは、食事から得られる水分も少なくなってしまいます。脱水症状を起こさないように、いつもより水分を摂るようにしましょう。

食事の工夫

食べられる時に、少量ずつ栄養を摂りましょう。

無理をして食事の時間にしっかり栄養を摂ろうとせず、食べられる量を、何回かに分けてゆっくり食べるなどの工夫をしましょう。

シンプルで口当たりの良いものを食べましょう。

栄養を摂らなければという思いで、手の込んだものを用意するより、シンプルで口当たりの良いもののほうが食べやすいです。水分の多いうどんやそうめん、スープなどの汁物がオススメです。

料理は手軽なものを作りましょう。

患者さんご本人が料理をする、しないに関わらず、病気の時や病気のご家族がいると、毎食手の込んだ料理を作るのは大変です。「せっかく時間をかけて作ったのに、食べられないなんて…」と残念に思わずにすむ程度の手軽な料理を心がけましょう。コンビニやスーパーなどで出来合いのものを買ってきても良いでしょう。

油っこい料理やニオイの強いものは控え、シンプルなメニューにしましょう。

油っこいものやニオイの強いものは、吐き気を起こしやすいため、淡泊なメニューにしながら、ニオイの強い食材を控えると良いでしょう。

同じものを食べ続けないようにしましょう。

同じものを食べ続けていると、吐き気の要因になることがあります。食材を変えながら様々なメニューを食べる工夫をしましょう。

少量で多くの栄養を補える栄養補助食品を活用しましょう。

クラッシュタイプの飲むゼリー、液状や粉末の栄養剤など、のどごしが良い栄養補助食品がたくさんあります。また、アイスクリームやプリンなどでカロリーを補うと良いでしょう。

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