福岡県北九州市に本社を置き、北九州市・下関市を中心にドラッグストア・保険薬局を展開するサンキュードラッグは、生活用品から一般用・医療用医薬品まで様々な商品を提供する地域住民に身近な存在である。北九州市で初めて本格的なドラッグストアを開設、以後エリアを北九州市と下関市を中心に出店を続けてきた。
「薬局を通じ地域医療インフラ構築を目指す」というサンキュードラッグの中で、モデル店舗として位置付けられているのが、「霧ヶ丘薬局」である。国道10号線沿いの日豊本線城野駅近くにあり、近隣には公営住宅や国家公務員宿舎をはじめ、マンションが建ち並ぶ住宅地が拡がる。店舗利用者の年齢層は小・中学生から高齢者までと幅広く、ドラッグストアの品揃えの充実ぶりを見ても地域住民に密着した姿勢が窺える。
一方で、霧ヶ丘薬局は保険薬局としての重要な役割も担う。隣接する「医療法人恵友会霧ヶ丘つだ病院」は呼吸器科の専門病院として知られており、同店へは成人気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)のほか睡眠時無呼吸症候群、レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)など多くの呼吸器疾患患者さんが処方せんを持って来局する。薬局では処方せんの応需のみならず、病院との連携を図りながら、患者さんへの吸入指導や、適切に吸入ができているかどうかの確認、さらに吸入デバイスが個々の患者さんにマッチしているかどうかの検討などを行いながら治療を支援している。
その取組みの一つとして、気管支喘息やCOPDなど肺機能を測定するスパイロメーターの導入がある。長年の喫煙者には隠れたCOPD罹患者が多い。それだけに、様々な機会に罹患者を見つけ出し受診勧告に繋げることが課題となるが、同店では簡易スパイロメーター「ハイチェッカー」を導入することで、薬剤師がカウンセリング時に疾患のスクリーニングが行えるようになった。専門医への受診勧奨に繋げることができ、医師との連携も良好になってきたという。
また同店ではドラッグストア併設を活かした取組みにも積極的だ。ニコチンパッチ製剤についても、霧ヶ丘つだ病院との連携により禁煙外来での研修を重ね、個々の患者さんに合った商品選択を指導している。ドラッグストア店舗での接客時にCOPDの疑いに気付き、検査や受診に繋げることができたケースもあるという。一方通行になりがちな来局者への対応も、コミュニケーション次第でより多くの“気付き”に繋がり、商品購買や医療機関受診に繋げることができるわけだ。

地域住民の健康を支える薬局として、「病気を予防する」側からの取り組みにも力を入れている。生活習慣病や介護予防などの支援を行う会員制の「サンキュードラッグ スマイルクラブ」を立ち上げ、専属の管理栄養士が食事・運動・休養の3つの視点から生活アドバイスを行う。会員は自分の生活状況や食生活などを客観的に知ることにより、より健康で、より豊かな生活を実現する。